俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
何だなんだ。
こいつ、だんだんドヤ顔になってきたぞ?
しまいには、「久々の大ヤマ、臨時ボーナス…!」と、呟いている。
やはり、カネか。
しかし、なずなが北桜学園に?!
俺が十数年過ごした母校に、潜入捜査?
こんな展開、誰が想像したであろうか。
「…でも、さっきの伶士の話で繋がった。まさか、VIPと呼ばれる親の寄付金で調子こいてるセブンライトヤローのアジトだったとわ」
「………」
セブンライト?七光り?親の?
そこ、無理矢理横文字にしなくてもいいだろ。
…だが、親のセブンライト連中ではあるけど。
(………)
黙って考え込んでしまうぐらい、思うところがある。
「…なずな」
「あ?」
「あいつらは危険だぞ。…大丈夫なのか?」
いろいろと思い出した今まで見てきたことを踏まえて、なずなに問いかけてしまう。
VIPは、セレブ中のセレブなもんだから、その格式に生徒や先生からも一目置かれているが。
実際は…とてもエグい連中だ。
そんな奴らの懐に潜り込むなんて、危険だ…!