俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
なずなの身を案じた一言だった。
の、だが…。
「…あ?何が危険なの?」
「…え?」
「ひょっとして、親のセブンライトで核兵器でも仕込んでんのか?そいつらは?」
「…は?んなワケあるか!」
「兵器仕込んでなかったらだいたいは大丈夫だけど。スタンガンもそこに霊気凝縮させれば大丈夫だった」
「………」
スタンガン大丈夫なの?
そんな、真顔で答えて…!
そうですか…そうでしたね。
あなた、お強いですものね…。
椎名先輩への腹蹴りと踵落とし、立派でしたものね…?
そこは、取り越し苦労だったようだ。
しかし、さっきから頭の中がぐるぐると回っている。
山林の雪山に投げ捨てられていた、意識不明の田丸さん。
体内の血液が抜き取られ、引き換えに身体中を巡る妖気。
そして…VIP専用ラウンジに蠢く妖気。
「…田丸さんの件と、VIPラウンジの妖気…関係あんのか?」
「…それは、先にセブンライトラウンジを調べてみないとわからない。何らかの痕跡を掴めば、それはわかる」
「そうか…」