俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

しかし、みっちょはそれを目撃しており、「…ぬあぁぁっ!伶士殿に触るんじゃないぃっ!おまえが馬に蹴られろ!このブタ!」と吠える吠える。

富岡さんは逃げるように、あっという間に立ち去って消えた。

行っちゃった…。



しかし、今のはいったい何だったんだ。

そう思うと、深いため息が出てしまう。



「伶士殿も大変だのう。ピンからキリまで女に付きまとわれてのう」



独特な話し方の川村は、逃げてく富岡さんの背中を見ながらそう呟いている。

「いや、取り敢えずすまん…」

何はともあれ、助けられてしまったカタチとなったので一応詫びをする。

すると、みっちょはガッツポーズをしていた。

「もったいない有難いお言葉っ!いえーいえいえ。この私め、伶士殿に群がる小バエは小バエホイホイで始末する方向で行きマクリーンですわい!」

と、勢いある事を言いながらも、俺とは目線を合わせない。

何故だ。

「一応照れはあるんだな」と、川村が代弁のように付け加えていた。

何なんだ。


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