俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
お皿の上には、調理、盛り付けされた肉が乗っかっている。
見た目、フランス料理っぽい。
タリアータか?
付け合わせはミニトマトとベビーリーフ。
…これを二人で見ながら、親密そうにしてたワケ?
「…これ、何」
「蓑島さんのお母さんが作った鹿肉料理」
「…し、鹿肉?」
「うん。正確には、蓑島さんのお父さんが獲ってきた鹿肉で、蓑島さんのお母さんが作った鹿肉料理の写真」
「お父さんが?…ハンターなの?」
「そうなんだって。家に猟銃あるらしい」
「…うちにもあるけど」
「お、そうだ。しゃちょーもハンター免許持ってるもんね」
俺の生まれる前の話らしいが、仲間内でハマっていた時期があったらしい。
「蓑島さんちの裏に熊が出たって話になって、そこから熊肉はなかなか美味いらしいという話から、お父さんが鹿獲ってきたとか、血抜き失敗した肉をお父さんの友達に食べさせたら具合悪くなったとか、この間は美味い肉獲れてお母さんが料理したって写真。すごい美味しかったらしいよ?」
「へ、へぇ…」