俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
だが、御堂さんはその手を緩めない。
「伶士くん来たら、お兄ちゃんも喜ぶしー?」
「そ、それは…」
「だったら、そのまま夜まで家にいて、みんなで夜ご飯とかもいいね?」
三食のうち、二食を共にすれと!
これは、とんでもない根性だ。
何?その急な話の進み具合。
もう、付き合ってるレベルの話…!
無理矢理急に振られた話に、唖然とするしかない。
「い、家はちょっと…」
「何も、遠慮しないで?みんな大歓迎だから?」
「………」
いえ、そうじゃありません…。
遠慮もしてません…。
家になんて、行かない!
…と、叫んで返してやりたいところだが。
なずなの見ている前で、モメるのも…と、思った。
そして、モメている間に『勝手にやってろー?ラブラブバカップル』なんて、なずなが逃げるかもしれない。
それに、俺はこれからなずなに告白するんだ。
だから、やんごとなくさっさと立ち去ってもらいたい。
邪魔をするな…馬を呼ぶぞ!