俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

…ついつい、苛立ちを顕にしてしまったり。



「誰が…」

「ん?」

「…誰が、後回しにするって言ったんだ!」

「は…」



イライラが振り切れてしまった俺は、突発的に大声を張り上げてしまう。

俺が突然キレて、非常に驚いたのか。

それをぶつけられたなずなは、目を見開いて口さえも開いていた。



「………」



あまりの展開だったのか、あまりの大声だったのか。

俺達の間だけではなく、周りも一瞬シーンとしてしまう。



ヤバい。つい、怒鳴ってしまった。



…だが、今ので我に返ることはなく。

苛立ちはなぜか消えてくれない。



「な、何だよ…爆ギレお坊っちゃまか?」

「…あぁ?!」

「はっ…何でそんなにキレてんのか、意味わかんねえ…」



その一言に。

またしても、イライラッとする。




「意味が…わからない?」



ちっ…俺だって、意味わかんねえ。

ワケわかんねえ小さい事でイライラッとするなんざ。

でも、うまく想いが伝わらず、邪魔者が多いし。

なかなか話に踏み込めない…!



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