俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「れ、伶士…」
「あぁっ?!」
「ひっ…!」
またしても、珍しくなずながビビってやがる。
いつになく俺がキレてるからか?
っつーか、おまえのせいだろが!
「お、落ち着け…落ち着かないと冷静に話が…」
「誰のせいだコラアァァァッ!!」
今の怒号で、なずなはあたふたしながらも、一気に俺から離れて後退する。
…待て!逃げる気か!
しまった…と、思いかけたが、もう遅い。
この怒り、どっちへも止まれない。
もう制御不能。
「と、取り敢えず…怒るな?冷静になれ?な?」
そう言いながら、なずなは少しずつ後退している。
「…ま、待てっ!逃げんのか!」
「ひ、ひっ!」
「話は終わってない!…なずな!」
俺があまりにもキレ過ぎたからだろうか。
なずなは恐怖の雄叫びをあげて、一気に背を向けて逃げ出そうとする。
…あっ!逃げられる!
このっ…!