俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

(音宮って…)



「ったく…。お、伶士もどうした?音宮と何かモメたのか?」

「………」



また…。



「輝樹…」

「ん?どうした?そんな青ざめた顔して」

「今…何て言った?」

「え?『音宮と何かモメたのか?』って……あっ」



そう言って、輝樹は自分の口を塞ぐ。



「いけねっ。…今は、鈴代だっけ」



やはり…!



「て、輝樹!」

「え?…あっ!どうした?どうした!」



今度は、輝樹の手をおもむろに掴む。

ぐっと引っ張って、ずかずかと来た道を引き返した。



「伶士?伶士!どうしたんだ!」

「…おまえに聞きたいことがある!」



ビビった。

マジでビビった。

まさか、こんなところで、こんなことが発覚するとわ!



心臓がバクバクいってる。

無理矢理でっかく動いてるかのように。




…音宮陰陽事務所の社員、鈴代なずな。

音宮、陰陽師というからには…ひょっとして、音宮のおじさんらと知り合い、もしくは関係があるのかも、とは思っていた。



しかし…なずなが『音宮』?



これは、いったい…どういうことなんだ!



< 448 / 492 >

この作品をシェア

pagetop