俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
驚いた。
それは聞いたことがある。長期療養って聞いていたけど…三年も?!
「伶士、知らなかったのか」
「いや、入院してるのは聞いてたけど、三年…長すぎね?」
「いや、だからさ。何で入院してんのかは知らないけど、そこんとこのゴタゴタがあって、親が離婚して母親の姓を名乗ることになったのかなー?と予測もしたんだけど」
予測…そうか。
輝樹は、なずなが陰陽師小学校に通ってる最中に、母親が出ていったことを知らない。
そこは、あくまでも輝樹の予測だ。
そして、輝樹は話の続きをボソッと語る。
「…だけどさ、それで『鈴代』はおかしいんだよ」
「は?どういう…」
その時、机の上に置いてあった輝樹のスマホがガタガタッと震えた。
「お、来たか」
そう言って、輝樹はスマホを手に取り、操作している。
「来たかって何」
「いや、あいつが『音宮』だったって証拠、伶士に見せようと思って」
「証拠?」
「家にいる姉ちゃんに頼んで、卒アルの写真撮って送ってもらったんだ」
「卒アルの写真…?」