俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
話も昼休みも終わって、輝樹と別れて教室に戻るが。
何となくショックから復活出来ず、放心したままでいる。
午後からの試合観戦に誘われても、話し掛けられても。
イマイチ、心ここにあらずで。
頭がボーッとし、地に足がついてないようなフワフワとした感覚で過ごしていた。
そして、ふと気を抜くと、思い出しては考えてしまう。
なずなは、音宮のおじさんの娘だった。
あの、リラだった。
俺達、小さい頃出会ってたんだ。
…だなんて、運命的だと思う反面。
そこから更に、新たな疑問が生じてくるのだった。
…あれ?
なずな、小さい頃ウチにきたこと…覚えていたのか?
俺のこと、覚えてたのか?
同居してた期間もあったのに、今までそんな話をしたことなかったよな…?
何で、この話が俺達や親父の間で持ち上がらなかったんだろう。
…あれ?
親父さん、入院中って言ったよな?
輝樹の話だと、もう三年近く。
音宮のおじさんが、入院してるってことだよな?
だから、ウチに姿を見せなくなっていたのか…!