俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
それから間もなく、忠晴が荷物を置いて退室する。
こうして、書斎の中は、俺と親父の二人きりとなった。
「…で、それ美味いのか?アロエ味?」
「うん、美味しいよ」
「…で、話って何だ?」
言葉が一緒、喉の奥で止まりそうになるが。
それをも飲み込んで、口を開く。
「…聞きたいことがあるんだけど」
「ほう?何が聞きたい」
…だけど、俺はまだ知らない。
これから、想像以上の事実が明らかになることを。
「…なずなのこと」
「なずな?あいつがどうした。…そういやおまえら、最近仲良くしてるみたいだな?」
「うん…」
パソコン作業を終えた親父は、息を吐きながら椅子に深く腰掛ける。
油断したその隙を、突くかのように。
「…なずなって、音宮のおじさんの娘なの?」