俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

『護られる』ということは

★★★








「…え?」



親父の表情が変わった。

ちょっとビックリしてるよう。



「………」



その様子を黙って見守る。



躊躇してる場合じゃない。

当たって砕けろ。



そう思って、バーン!と突き付けるように放った言葉だったが。



「え…そうだけど?」

「へ?」

「何おまえ、知らなかったの?」

「………」



何だそれは…。



親父は首を傾げる。



「あれ。言ってなかったっけ?」

「………」



なんということだ…。

あたかも、俺が知ってる呈になっていたなんて…!



「…し、知らなかったよ!なずなが『鈴代』じゃなくて、本当は『音宮』だったなんて!」

「あ、それは大したことないけどちょっとめんどくさい事情があってな。依頼絡みの。でも戸籍上は『音宮』だから」

依頼絡みの…事情?



「『鈴代』は、ばあさんの姓だ。それに『鈴代なずな』は芸名みたいなもん。まあ、そこは説明すると長くなるけど…」

「芸名?…ひょっとして、日本舞踊か何かの?」

「あ、そこまで知ってんのか」


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