俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
そうです。ったって…。
自分の答えた内容も気にされてる…と、違和感を感じると、気をつけて言葉を選びがちにになる。
「え、あ…なずなのことだけど」
「なずな?」
目を細めたその視線を向けられると、無意識に圧を感じてしまう。
25の若者に圧をかけられる、46のおじさん…。
付き合いが長く、強固とした信頼関係が構築されているので、許される話だけれども。
「な、なずながリラだってこと、あと、優が陰陽師だってことを気付いてなかったみたいでな?」
「…あ、そうか。なずなは、あの弓削先生の依頼の時から鈴代を名乗ったままでしたっけ」
「そうそう。『音宮』を名乗ってなかったから気付かなかったらしい。なずなと優が親子だっていう確認?みたいなもんだ」
「…それだけですか?」
今度は語気強めに圧をかけられたような気がして、苦笑するしかない。
「あと…優がなぜ入院する羽目になったのかとか、何があったのかとか…」
「社長。それ、何て答えたんです?まさか…」