俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
これから始まるロングホームルームの先生待ちの時間に、机に顔を突っ伏して、ボーッと考える。
また、ぐるぐるぐるぐる…。
(なずな…)
なずなは…この状況を、どう思ってんだよ。
話、したい…。
(………)
…出来るか、あほ。
ビミョーな反応だったら、どうリアクションすればいいんだ。俺のあほ。
「…れ、伶士」
「…ん?颯太?」
呼ばれて顔を上げると、傍には颯太が立っていた。
目が合うなり、辺りを見回して顔を近付けてくる。
「れ、伶士、おまえ…」
「ん?」
「なずぽよに告白したって、ホント…」
「………」
颯太の一言で、ふと思い出す。
そうだ。
そうだった。
俺、昨日、なずなに。
『好きだって言ってんだろうがあぁっ!』
告白、したんだっけ。
すっかり、頭から抜けていた。
抜けるはずがないのに。
その後の謎解きの事実が、あまりにも衝撃過ぎて…。
「………」
でも、何も答えず、再びパタッと顔を伏せる。
もう、何も考える気、起きない。