俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「その点は大丈夫だ。だって今の俺、髪伸びたし染めてるし、中等部にいた時より軽く7センチは身長伸びてるからわからないだろ。これに眼鏡でもかければ別人…」
「は!髪伸びてるからって何なのさ!潜入捜査には危険が伴うし、それに!」
「危険?妖怪魔族は無理だけど、対人間はまあまあイケる」
…この間のヤクザとの乱闘で、ちょっと自信がついてしまった。
俺も調子に乗りやすいな。
「イケる?!…どの口が!…そ、それに、警察からの依頼に一般人連れてくなんて、許されないだろが!…久々の大ヤマなのに?…剣軌にバレたら?…減俸…」
最後の方は声が小さくなってしまった。
相変わらず減俸にはひどくビビってるぞ。
陰陽師の依頼、ましてや潜入捜査に着いていくなんて、リスクデカいのは承知。
なずなが絶対猛反対してくるのもわかってる。
しかし、ここで。
俺は、交渉のカードを切る。