俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

(はあぁぁ…)



おじさんは、親父のボディガード。

おじさんが入院してんのは、親父のせい。



その事を考えただけで、ズシッと気が重くなった。



何となく、罪悪感で。

なずなに、なぜか申し訳なくて。



「はあぁぁ…」

「…伶士、チカ来た!めっちゃ嬉しそうな顔してるっ!話、聞かれるぞ!イジられるぞ!」

「………」

「…あぁっ!もう!…チカ、今はダメだ!フラれたっぽい!来るな!伶士の傷を抉るな!」

だから。フラれてねえっつーの。

あー。めんどくせー。



…その時。

ポケットに入れておいたスマホが、短くブルッと震える。

昨日の衝撃のカミングアウトから、見てないスマホ。

今だけは、何となく取り出して、開いてしまった。



LINE100件以上。

…ではない。



今の着信…ショートメールか?



(…綾小路室長?)



『電話下さい』って。

何だ何だ。

…あ、ひょっとして、昨日俺が電話したから、気を遣って連絡くれたのか。



(………)


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