俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~




(…あ)


待てよ…?

学園に潜入するんだったら。

変装するのに、制服いるんじゃね…?



帰宅し、部屋のウォークインクローゼットで着替えていた最中。

ふと目に入ったのが、ハンガーにかかって吊るされている、昔着ていた北桜学園の制服だった。



使うよな?

ヤバい。サイズアウトしている可能性が!



慌てて取り出し、上から合わせてみるが。

まだ身長が伸びてる俺。

制服がもう小さくなってる…!

冬のウェイトで、そこそこ筋肉もついてしまった。

卒業時も多少キツかったのに、今着たらびっちびちのパツンパツンだ…!

パンツもくるぶし丈どころの話ではない。

これ着るの、無理…!

俺、どんだけ成長したの!



はあぁぁ…と、ため息が出る。

体の成長は喜ばしいことなんだけど。



手にしている、かつての学舎の制服であるベージュのブレザーをしみじみと見つめる。

昨年の今頃は、まだこれを着ていたんだよな…。


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