俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
半ば見限って出ていった学園なのに。
もう関わらない。関わることはないと思っていたのに。
いざ、こういう状況になると、気になってしまい、みんなの身を案じてしまう。
…しかし、その時。
ふと、舞絵が橘家の新年会に姿を現した時のことを、思い出した。
そういえば…舞絵、こんなことを。
《…私達カトレア会は、この学園にメスを入れようと思っております》
《あれから私達は何度も話し合いました。時には泣き、時には叫び…あなたを失った悲しみは、これといっては語り尽くせません》
いや、俺を失った悲しみはどうでもいいんだけど。一文多く思い出しすぎた。
気になるのは、前者の方だ。
カトレア会が、学園にメス…?
どういう意味なのか、カトレア会のみんなが何をしようとしているのかは、わからない。
これを思い出したことで、わかったことは。
やっぱり。
北桜学園で、何かが起こってるんだ。
と、なると。
やっぱり、黙っていられない。