俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「おっ。いらっしゃった?なずなご苦労っ!」
連れられて室内に入るなり、男性の声が耳に入る。
いる…!
こっちもフランク!
友達?
その人物は、部屋の奥に置いてある大きめのデスクの前にいた。
スーツ姿の細身で長身の男性。
髪が少し長めなのか、襟足をゴムで縛っている。
目が合うと、えへっと笑いかけてくるその笑顔は少年のようだが。
年齢は、結構いってると思う…。
「こんにちは、橘伶士くん。本日はご協力ありがとうございます」
丁寧に深々と頭を下げた後、こっちにやってくる。
「本部特別班・超常現象調査室の綾小路と申します。どうぞよろしくお願いします。…さあ、こちらへどうぞ?」
更に丁寧な挨拶の後、傍にあるソファーへ誘導される。
「あ、すみません…」
そして、着席前に、丁寧に名刺を頂く。
北海道警察本部・特別班。
超常現象調査室。
室長・綾小路拓狼。
綾小路?
ふと、思い出してしまうのが。
《綾小路先生連れてくるよ?》
《このミッション終了したら綾小路先生のところに通うこと、たった今決定したから》