俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
菩提さんが度々口にする、あの綾小路先生と同じ名字…?
って、綾小路先生、この人?!
綾小路っていう名字、そうそういないだろ?
まさか…!
俺を見てニコニコと笑顔を向ける綾小路と名乗る室長に、思わず目を向けてしまう。
「どうぞ掛けて?」
「あ、はい」
疑惑を抱えたまま、誘われるがままに着席する。
まあ、この事は後回しにしておいて。
「なずなも座って?」
「はいはい」
二人掛けのソファーの隣になずなが座ってくる。
ストレートの髪がサラッと…まだ違和感だ。その姿。
断然かわいいけど。
その艶々な髪と、横顔を目にしては胸をドキッとさせてしまう。
すると、綾小路室長は厚みのあるプリントを片手に抱えてこっちにやってくる。
俺の向かいのソファーに座った。
これから、何の話をするのか。
ちょっとドキドキさせられる。
…しかし、それは。
北桜学園の事情も、これから行われる潜入捜査の作戦内容も。
そして、これからの展開も。
想像の範疇を越える内容となるのだった。