俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

俺のリアクションに、綾小路室長は深く頷く。

「北桜の卒業生って、北桜学園に誇りを持ってる人が多いみたいでね。この実情を知って本当にガッカリしている人も多いみたい…ってのが、聞き込みをした俺の印象」



現在、生徒を通わせているOBな親。

俺は親父がそうだし、カトレア会のメンバーもみんなそうで…凌憲や舞絵に至っては、両親とも北桜出身。

薫も、母親が北桜のレディクラ出身だ。



「…声をあげても、学園側には届かないそうだよ。…と、いうか学園側は聞かないフリをしてるし、なんたって膨大な寄付金与えてる現VIPの親たちに阻まれている。『うちの子に限ってそんなことはしません!』みたいな?ほら、親ってみんな、自分の子供信じたいから?」

「そんな、声をあげてたなんて…知らなかった」



VIPの悪行を知っていて、OBたちが声をあげてたなんて。

何で気付かなかったんだろう…。




「…と、ここまでが、昨日なずなに君からの情報を得てから頭を使いまくって聞き込みをした俺達の成果?そして…」



そう言って、綾小路室長は次の資料に目を向ける。


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