俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「…どうやら、VIPが結成されてからは、生徒会とは日陰の身だったそうだね。学校を取り仕切る立場の生徒会ですが、その勢いはVIPに圧されしんみりと活動していたそうな」
「………」
…言いにくい話ではあるが。
綾小路室長の言い方は、オブラートに包んである。
正確には…威圧的に扱われていて、完全コケにされていた。
VIP>生徒会という、力関係だ。
我こそは、選ばれた人間と云わんばかりに。
正義を振りかざす、その権利を持つ者たち。
「…しかし、今年4月にその力関係に徐々に変化が現れていく。中等部のカリスマが高等部に進学してくることによって」
「カリスマ?そんなの…」
「『カトレア会』…ご存知だよね?」
「…はっ?カトレア会っ?!」
身内の名前を出されて、思わずリアクションをしてしまった。
だが、綾小路室長はにんまりと笑ったままでいるところを見ると…この人、わかってるんだ。
俺がカトレア会に縁がある者だと知ってる…?
しかし、何故そこで出てくるカトレア会。
中等部のカリスマ…だったの?