俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
迷惑では…全然ないんだけど。
「こらっ!大事なミッション前だというのに、寝るんじゃありません!」
「………」
綾小路室長に軽く怒られているが、なずなは座ったまま、まだボーッとしている。
そんなに寝てた?
「まったく。すぐ居眠りするところ、父さんそっくり」
「ふわあぁ…」
欠伸をして、うーんと体を伸ばしている。
そんな様子を、綾小路室長は苦笑いをして見ていた。
「こっちが大事な話をしているんだよ?」
「だってぇ…私にはそんな内部事情なんてどうでもいいし。魔力の根源突き止めて報告して処理するだけ」
「いや、それ陰陽師さんには、ごもっともですけどね。でもバックグラウンドを把握して捜査にあたることも大事だよ?」
「それ、警察の心得?」
「いや、捜査の心得」
陰陽師には、内部事情なんてどうでもいい…そりゃそうだよな。
それから、綾小路室長に二、三質問される。
VIP専用ラウンジ内の詳しい構造と、中の顔認証セキュリティシステムについて。
外のIDカードキーの不正IDは作ることが出来たらしい。さすが警察。
中の顔認証についても、どんな機械なのか、見てくれも覚えていることは全て情報提供する。