俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「今回の作戦は、モニタリングもするんだ」
「も、モニタリング?!」
すでに座席の背に寄りかかっているなずなは、そう話しながらスマホを覗いている。
「最近はえーぞーしょーこってのが必要なんだとさ。だから、私達が潜入の際には体にカメラくっつけて中に入る」
「映像証拠?!カメラっ…」
「あぁ。リアルタイムでその映像を拓狼さんたちがここで確認するんだ。で、指示を仰いだり、フル録画」
「ま、マジか!」
そんな会話を繰り広げていると、助手席から「なずなー。俺が説明しようとおもたのにー」と、綾小路室長のボヤキが聞こえてきた。
いや、ちゃんとした説明お願いしますよ…?
だが、何故か。
その場で立ち尽くしてしまう。
車内の物々しいモニターの量と、機械に圧倒されてしまったからか。
胸が変に高鳴ってうるさい。
ヤバい。
怯んでる?俺…。
「伶士、どうした?」
…しかし、その声を聞いて、ハッと我に返る。
目の前には、なかなか車に乗らない俺を、チラッと横目で見ている、なずなが。