あの日の帰り道


以前、私に相沢くんが好きだと宣言してきた大島さん。

未だに何かと相沢くんに声をかけていたから相沢くんも軽く受け流す。



「見ないとわからないからソイツに近付かないで」



相沢くんが返事をしたからか、
それとも「ソイツに近付かないで」を軽い嫉妬と思い違いしたからか、
少し嬉しそうに「うん」と頷く大島さん。



そんな大島さんを気にもせず、友達の誰かが来たのかも?と、作業の合間にカウンター越しにチラリと確認する相沢くん。



「…………ちょっとトイレ行ってきます」



そう言って厨房から出て行ったので友達が来たんだな、と思って気にも止めなかった。


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