あの日の帰り道


相沢くんとバイクに乗って家の近くのマックに辿り着く。



空いてた一角のテーブルを動かして一つの大きなテーブルにした相沢くんはヘルメットを2つ置いて私をその隅に座らせてから「飲み物持ってくる」と言って1階に降りていった。



放心したままの私はテーブルの上にあるヘルメットの一点を見つめたままでいた。



少しすると飲み物2つ持った相沢くんが戻ってきて私のすぐ隣に座った。



はい。と渡されたアイスカフェオレを受け取りながらそのまま放心していたら、冷えた手が頬に触れてビクッと反応した。



「咲季、もう大丈夫だから。安心して」



顔を覗き込まれ相沢くんと視線が合うと、やっと頭が回りだした。



「ありがとう、相沢くん」



近すぎた相沢くんの端正な顔に照れた私。



慌ててストローを咥えて一口飲むと、ほっとした相沢くんに肩を抱き寄せられた。


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