あの日の帰り道
あの時、相沢くんは厨房から金田を見つけた。
でもまだ仕事中の私を心配させないように、トイレと嘘をついて厨房を出てすぐ店長にこっそりと報告した。
去年私が襲われかけたストーカーが店内にいる、と。
以前の登校日に金田と会った直後にバイトした私の様子が変だと感じた店長は、相沢くんから私のストーカー被害の話を聞いていたようだ。
相沢くんから金田の存在を聞いた店長が、私の帰宅時間まで金田の様子を見ていてくれてたからカウンターに留まっていたのだ。
結局相沢くんは金田の前に姿を現さないまま、すぐに上杉くんに連絡して18時にファミレスに召集させた。
連絡を受けた上杉くんが考えて、必要人数だけ揃えて指示をした。
最初に山本弟くんと友達2名が客として店内入り、そこで金田を見つけたフリして絡んで、金田をその場に留まらせた。
山本弟くんが金田に絡んでる間に私は裏口から相沢くんとバイクで帰宅。
上杉くんは私の自転車運搬役で、自分のバイクはいつも相沢くんが停めてる場所に残して、私の自転車に乗ってマックまで来てくれた。