あの日の帰り道


その日の私は朝の彼女がずっと頭の中から消えなかった。



そのせいか、昼に出勤してきた相沢くんに挨拶をされた時、開口一番に言葉が勝手に飛び出した。



「日曜行けなくなった。ごめん相沢くん」



一方的にそう告げてトイレに行くと嘘をついて厨房を出た。



出来るだけ相沢くんの顔を見たくなかった。


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