あの日の帰り道
遅い昼休憩。
自分で自分のお昼を用意していた時に相沢くんが話かけてきた。
「咲季、さっきの」
「相沢くん、お客さんが相沢くんを呼んでるんだけど……」
「客が?」
フロアの大島さんが突然相沢くんを呼び出した。
相沢くんは急に怪訝な表情になる。
私も思わず身構えた。
まさか………金田?
「なんか相沢くんの隣の家の人だって言ってたよ。女の子とおばさんの二人組」
!!!
「隣の?………わかった」
大島さんの言葉を聞いた相沢くんは厨房を出てフロアに向かった。
やっぱりか。
今朝の彼女は相沢くんの元カノだ。
名乗らなくて正解だったな。
私は用意したサンドイッチを持って控え室に向かった。