あの日の帰り道



彼女と相沢くんにはっきりと宣言されて私は顔が真っ赤になった。



一人で勝手に思い込んで相沢くんの言葉を信じていなかった。

勝手に嫉妬して彼女が助けてくれたお礼をしたいと言っていたのを無視した。



彼女も相沢くんも、私の事を思って皆の前ではっきりと宣言してくれたのに。



だから
自分の事しか考えていなかった自分が恥ずかしくなった。



「ご、ごめんなさいっ。私、色々と迷惑かけてるみたいで……」



どう言ったらいいのかわからなくて謝るしか出来なかった。

それでも膝の上で握られていた手を動かして相沢くんの手を握り返した。

恋人つなぎ。

それに気付いた相沢くんもぎゅっと握り返しながら優しい笑みを向けてくれた。





「…………みっちー、俺らお邪魔みたいだな…」



上杉くんは山本弟くんの友達に向かって呆れながらそう呟いた。


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