あの日の帰り道


当然のようにそう告げられて事態を少しだけ理解した。



クリスマスのバイトが終わったあとバイクで何処かに行くの?



ただいつものようにマックに寄るくらいじゃなかったの?



「……何処かに行くの?」



唖然としながらそう呟くと相沢くんの表情が少し変わった。



「……キャンセルは受け付けないよ」



笑顔でなく真面目な表情で断言される。



急にそんな表情で言われてしまっては何も言えなくなってしまった。



「……わかった」



本当はわかってない。

でも否定したら相沢くんが悲しむような気がしたからそう言うしかなかった。


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