あの日の帰り道


「もしかして俺の事考えてた?」



にやりと端正なイケメン顔が怪しく笑ったと思ったら、そのまま素早く唇を重ねられた。



「な、あ、相沢くんっ!」



唇を離しながら相沢くんを押し返す。



まさか休憩室でいきなりキスされるなんて思わなかったからさっき以上に挙動不審になる。



けれどそんな事は気にしない相沢くんは笑いながら私の隣の席に座る。



持ってきたお昼御飯のサンドイッチを手に取り「いただきます」と一声かけてパクリと食べ始めた。



何気に相沢くんを見ていたのだが……。



一口かぶりついた相沢くんの口元にマヨネーズが付いた。



それを事も無げに舌でペロッと舐める相沢くん。


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