あの日の帰り道
「着いたよ」
そう言いながら通った石造りの門柱の先は駐車場と洒落たレストランのような佇まいの建物があった。
玄関先はクリスマス仕様に可愛く飾られていて、やってないけどインスタ映えしそうな写真が撮れそうだ。
バイクから降りると一目散に玄関先のディスプレイを写メりだした。
「気に入った?」
後から来た相沢くんに声をかけられながら背負っていた大きなリュックを外された。
「荷物重くなかった?」
バイクに二人乗りだから乗ってる時は私が相沢くんのリュックを背負っていた。
とはいえ乗ってる時は、荷物が大きいのでバイクの上に載っていたので、荷物が落ちないように腕を通して支えた程度。
バイクを降りてすぐにこの玄関先に歩いてきた時に背負っていたけど浮かれてて重さなんて気にならなかった。