あの日の帰り道
駅から真っ直ぐ延びる国道は道沿いにファミレスやショッピングセンターにファーストフードと色んなお店が並び立つので夜の22時を過ぎても比較的明るい。
それでも少し田舎のこの近辺は国道から横道に逸れると歩道が在るのか無いのかすら見えないくらい漆黒の闇に包まれる。
大半のお店が閉店後のこの時間は、当然客の車の出入りもなく、歩いてる人なんてごくたまにしか見ない。
国道の広めの歩道は、私一人の専用道路のような感覚を味合わせてくれる楽しい時間なのだ。
気分の良い時は鼻歌でなくガッツリ歌いながら自転車を漕ぐ。
夜間の下手な歌声を聞いてる人は誰もいない。
少しスピードを出しても視界良好の明るさのおかげで飛び出してくる車もそうそう見ない。
気分が良い時は緩やかな下り道をスピードmaxで滑走しては好きな歌を口ずさむ。
これが私の好きな時間。