あの日の帰り道


無意識に寒さから身を縮めた。


「…………状況が分かってないのは俺の方か…」


いつの間にか振り返っていた相沢くんが、手を伸ばしていつものように抱きしめてくれた。



「…………」



抱きしめてくれたけど無言の相沢くん。

でも嫌な雰囲気じゃない。

心地良い無言。


あまりの心地良さに身体が自然とすり寄る。


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