あの日の帰り道



「…………この話しをしたら……咲季にストーカーの事実を知られるのが怖くてずっと言えなかった…」


今にも泣き出しそうな表情に自然と微笑む。

「………相沢くん、キスして」



私の言葉に今度は相沢くんが驚いてる。



「………私からキスしたいけど…それでまた相沢くんが怒ったら嫌だから…」


脈絡の無い話しだけど、相沢くんが少しでも気が紛れるなら……。

というか単にキスして欲しかった。


この話しを聞いたら……相沢くんが私から離れるんじゃないかという不安を打ち消して欲しかった。



そんな憶測が顔に出てたのかもしれない。


頬に相沢くんの手が触れた。


「咲季にキスされて怒るわけないだろ」



いつもの微笑みで優しくて甘いキスをされた。


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