あの日の帰り道
「伊藤さん」
不意に名前を呼ばれ、横の席に戻った相沢くんを見た。
「今日は伊藤さんもバイト休みだよね?」
「………も?ってことは相沢くんも休み!?」
驚いてる私に相沢くんは当然というように冷静に口を開いた。
「俺も休みだよ。……知らなかったの?シフト見てない?」
「え?あ、うん。シフトは自分の休みしか確認してなくて……。
私が休みの時はいつも相沢くんは仕事してるイメージしかないからビックリした」
「そっか、知らなかったのか……。
それで、伊藤さんは今日は何か予定あるの?」
軽く微笑んだ相沢くんに思わず見惚れそうになる。
朝日が射し込む眩しい陽の光とモデル並みの端正な顔立ちが柔らかい笑みを浮かべてこっちを見ていた。
………眩しすぎるっ!
テーブルに肩肘ををついて頬杖つく姿が様になりすぎていて思わず呟いていた。