あの日の帰り道
まさかの展開
私の通う高校は少し遠い。
自分で目指した学校だから仕方ないが電車だけで1時間も潰れるのは痛い。
学校が近ければその1時間をバイトに当てられるのにな。
それでも週6日出勤で22時まで高校生がバイトをしてるのが珍しいのか、大抵の人にバイトする理由を聞かれる。
お金以外にバイトする意味なんて無いと思うんだけどなぁ。
ともあれ、今時そんなバイト熱心な高校生が私の他にもう一人いた。
それが相沢くんだ。
お互い最初はほぼ無関心だったが、さすがに毎日のように顔をつき合わせていれば自然と話すようになる。
というか相沢くんのが私より長く働いているから、私が相沢くんに仕事を教えてもらう立場だから当然か。
それでもお互い最初はあまり良い印象で無かったかもしれない。
初見の相沢くんは、清潔感のある高身長な好青年。
いかにも女子が好きそうな口数の少ないモデル並みのイケメンだ。
こんなファミレスでバイトしてないでモデルやったほうが稼げるのでは?と思ったのが私の第一印象。
見た目が見た目だったので片手間にバイトしてるんだろくらいにしか思わなかった。