The Math Book

 中学校に上がると自分の愚かさを目の当たりにする様になる。
  
 コミュニケーションが苦手。一つのことしか集中することができない。おまけに自分で考えることもできない。これらの私の特性が私の性格をどんどん根暗にしていった。
 
 クラスメイトについ迷惑をかけてしまう日々。
 クラスメイトに冷たい目で見られることがどれほど辛かったか今でも鮮明に記憶に刻まれている。常に学校の仕事が上手くできなくて皆に対する罪悪感に苛まれていた。
 
 元々ガラスの様に繊細で何事にもすぐに落ち込んでしまう私はどんどんネガティブになっていった。どうせ私なんていらないが口癖になっていた。
 
 学校にいるときは必死で平静さを保っていたが家に返ってきた瞬間に泣き崩れる毎日だった。数少ない友達に少しでも冷たい態度を取られた時でさえ、どん底に落ちた様な悲しみに襲われ、家では泣きじゃくっていた。今振り返ればそんな些細なことと思うが、当時は毎晩母親に悲しみをぶつけてしまうほど、毎日が本当に辛かった。
 
 とにかくネガティブな人間で自分のことをダメ人間呼ばわりしていた。
 生きてる意味を失って死のうと本気で考えていたほどだ。
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