The Math Book
 
 事務の人の様な三、四十代ほどの女性が受付にいた。
 
 初めはこの女性が私の先生だと思い込んでいた。
 彼女に自分の名前を名乗り、初回授業の簡単な手続きを済ませた。
 

 良かった、男の先生じゃない。
 

 そう思っていた矢先。

 

「はなこさんの担当をするZ先生です。」
 
 
 ・・・どうやら受付の奥の方にいた先生が私の担当の様だった。

 
 先生の姿を人目見て、すぐに先生が男の人であることを悟った。
 
 背がすらっと高く痩せ型。決してかっこよくはなかったけれど優しそうな顔立ちをしていた。
 
 
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