ハナヒノユメ
次の日。

コンビニにちょっとした買い物に行ったときだった。

レジのバイトの人、見覚えがある。

確か、石井先輩の浮気相手だ。

こんなことまで覚えているなんて。

向こうは当然、私のことなど知らない。

まだ彼女と付き合っているのだろうか。

保坂先輩を出し抜いて、彼女を手にして...。

仕方ないと言っていたけど、それでも。

そんなこと分かっているけど。

それでも許す気にはなれなかった。

彼の生き死にを、笑ったこの人を。

石井先輩も許せない。
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