ハナヒノユメ
またその次の日病室を訪ねると...。

もうノートパソコンに向かってる...。

昨日言ってた大学の授業かな...?

「あ、すみません。
授業中ですか...?」

「ううん。だいぶ先までのレポートを仕上げてたところだよ。」

...これって英文...?

内容どころか何語かすらも分からない。

「すごいですね...。」

しか言えなかった。

こんなの書いてる人なんだ。

きっと私がしてる受験勉強なんてこれに比べたらバカみたいに簡単なんだろうな...。

...事故で脳に損傷があるってきいたような気がするんだけどな...。

もしかして元の頭の作りからして違うの...?

「ごめん待たせて。」

「いえ...。」

「終わったよ。お話ししよう?」

いや終わるのはや...!

「勉強は大丈夫そう?」

「はい。もうだいぶ大丈夫です。」

なんか言い方変だったな今の...。

...それで、この日は部活の相談にのってもらってアドバイスもしてもらった。

すると...。

それ以降、前よりも良いかなって思えるように...。

数日後練習試合もあったけど、難なく勝つことができてしまった。

前まで負けっぱなしの相手だったはずなのに...。

他の人より練習もしないでそんな成果を上げたので、周りの人は不思議がったり、気に食わなそうにしたり、私に対して色んな反応をした。

それまで部活では空気のような扱いだった
私が、だ。

一体どうなってるんだろう...。

これも先輩が言うように日々の積み重ねの結果...?

本当に...?
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