『ねこねこ幼女』の姉貴分〜ミメット姉さんの奮闘(書籍化記念SS)
「えぐい……」
茹でてアクを取ってから食べる青菜は、ざく切りにして煮込まれ、とろけて繊維だけになっていた。
「苦い……」
煮崩れて鍋の底に溜まっていた芋は、焦げ付いて黒くなっていた。
「生臭い……」
「硬い……」
なにも処理せずに煮込まれた牛肉は、旨味がすべて逃げ出して変な茶色の塊になっていた。
「ごめん! 残していいから。朝ごはんは、屋台でなにか食べて行って! もちろん、お金はいらないよ」
ミメットは立ち上がると、素早くスープ皿を片付けた。
「ああもう、ダメだなあ、あたしったら……」
しょんぼりしたミメットは、今朝も『食べてはならないナニカ』を片付ける。警備隊員は、そんな彼女に励ましの言葉をかけたかったが、『ナニカ』の匂いを嗅いだだけでお腹の真ん中がぐるぐると動き、冷や汗が出てきてしまうので、早々に退散したのであった。
茹でてアクを取ってから食べる青菜は、ざく切りにして煮込まれ、とろけて繊維だけになっていた。
「苦い……」
煮崩れて鍋の底に溜まっていた芋は、焦げ付いて黒くなっていた。
「生臭い……」
「硬い……」
なにも処理せずに煮込まれた牛肉は、旨味がすべて逃げ出して変な茶色の塊になっていた。
「ごめん! 残していいから。朝ごはんは、屋台でなにか食べて行って! もちろん、お金はいらないよ」
ミメットは立ち上がると、素早くスープ皿を片付けた。
「ああもう、ダメだなあ、あたしったら……」
しょんぼりしたミメットは、今朝も『食べてはならないナニカ』を片付ける。警備隊員は、そんな彼女に励ましの言葉をかけたかったが、『ナニカ』の匂いを嗅いだだけでお腹の真ん中がぐるぐると動き、冷や汗が出てきてしまうので、早々に退散したのであった。