何様のつもり？

あつしside

俺は秋帆が出て行く姿を見つめていた。

あいつは俺がチャラいとずっと思っている。

秋帆がこの会社に入社したときから、ずっと見てきた。

何をするのも一生懸命で、編集し終わったときの達成感に満ちた笑顔に、マジで惚れた。

「ははっ、ほんとに俺の事チャラいと思ってんだな……。そろそろ本気出すか」

俺はこの気持ちを大事にしたいと思った。

秋帆は口には出さないが、好きな人がいるみたいだ。特に最近は情緒不安定になっていると思う。

俺なら不安になんかさせない。

秋帆の笑顔を守りたい。俺はそう思った。