何様のつもり?
対談日当日。
私は、スタッフと打ち合わせのために予定時間より早く来ていた。今日は、朝からいい天気で気分も晴れやかだ。
今日、無事に成功しますように……。
塚本さんも花元さんも予定通りに来ていただき、衣装に着替えてもらった。
まずは、インタビュー。
お互いの挨拶も終えた。
「それでは、お願いします」
今回は、記者が質問するという形はとらず、2人で会談して頂くということになり、自由に話す。
その方が自然でいいだろうということになった。
やっぱり美男美女は様になる。
まるで恋人同士みたいだ。
初めは、蓮翔がリードして話を進めていく。
お互い、話していくうちに打ち解けて、初めは、ぎこちなかった笑顔も自然な笑顔に変わっていった 。
その様子を見て、私の気持ちは……。
胸の奥がズキズキしていくのがわかった。
蓮翔のイチャイチャを見たくなかった。
でもこれは仕事。
プライベートの感情は一切関係ない。
仕事に集中しよう。
「秋帆、ちょっとこれ見てくれる?」
あつしさんに声をかけられた。
「あつしさん、どうしたんですか?」
「お互いのプライベートな部分も出したいと思うんだ。花元さんはOKもらったが、塚本さんはまだなんだ。確認してもらえる?スーツ姿だけではないカジュアルなスタイルで撮ってもいいか……」
「……はっ、はい」
「あれ?……どうした。今日は、いつもより弱気だな……俺が交渉してこようか?」
「大丈夫です。何でもありません。私が交渉しますから。私の仕事なので……」
「それでこそ、秋帆だ」
あつしさんはそう言って私の頭を撫でた。撫でたというかわしゃわしゃされた。
「何するんですか?髪がボサボサになっちゃったじゃないですか~」
「大丈夫。秋帆はどんな髪でも可愛いから……」
耳元で囁くあつしさん。
なんでこの人は、こんなにチャラいのですか?
いつもこんな感じだ。本当困る人。でも仕事はできる。だから文句は言えない。
このやり取りを、イライラして見ている人がいたなんて私は、知らなかった。
私は、休憩をしている滝野さんと塚本さんのところに行った。
「お疲れ様です。今日は、お忙しい中ご対応頂きまして、ありがとうございます」
私は2人に御礼を言った。
「いいえ、こちらこそありがとうございます」
「……」
滝野さんは、すぐ答えてくれたのに、蓮翔は何も言ってくれない。
やっぱり嫌われてるのかな?
へこみそうになる気持ちをグッと堪えた。
その瞬間、目が合った。
あれは……。
怒ってる時の顔。何故だかわからないけど高校の時もよく見た顔だ。私、何かしたかな?
「社長……」
滝野さんが蓮翔に話しかける。
「あぁ、すまない。山中さん、今日はありがとうございます」
「……いえ、こちらこそ。お忙しい中来て頂き、ありがとうございます。それで大変申し訳ございませんが、塚本さんのプライベートのファッションも撮りたいとカメラマンが言ってまして……スーツ以外の服を着て写真を撮っても構いませんか?」
蓮翔は、一瞬考え込んだ。
「いいですよ。ただあまり時間がないので手短にお願いします」
「ありがとうございます。それではカメラマンに伝えてきますので、失礼します」
私は深くお辞儀をし、カメラマンの所へ向かった。
「蓮翔、いいのか?雑誌が出たら余計オンもオフもなくなるぞ」
「今もないから……」
「まぁ、確かに」
「それに、俺は仕事に生きるだけだから」
「……お前なぁ、あんなに態度に出ていて、その言葉を言うか?」
「ははっ。確かに。やっぱり秋帆は、俺が奪う」
「そうこないとな。でも手強そうだな」
「それでこそ、秋帆だから」
「まぁ、頑張れよ」
「あぁ……」
2人がこんな会話をしていたなんて……。
私は、スタッフと打ち合わせのために予定時間より早く来ていた。今日は、朝からいい天気で気分も晴れやかだ。
今日、無事に成功しますように……。
塚本さんも花元さんも予定通りに来ていただき、衣装に着替えてもらった。
まずは、インタビュー。
お互いの挨拶も終えた。
「それでは、お願いします」
今回は、記者が質問するという形はとらず、2人で会談して頂くということになり、自由に話す。
その方が自然でいいだろうということになった。
やっぱり美男美女は様になる。
まるで恋人同士みたいだ。
初めは、蓮翔がリードして話を進めていく。
お互い、話していくうちに打ち解けて、初めは、ぎこちなかった笑顔も自然な笑顔に変わっていった 。
その様子を見て、私の気持ちは……。
胸の奥がズキズキしていくのがわかった。
蓮翔のイチャイチャを見たくなかった。
でもこれは仕事。
プライベートの感情は一切関係ない。
仕事に集中しよう。
「秋帆、ちょっとこれ見てくれる?」
あつしさんに声をかけられた。
「あつしさん、どうしたんですか?」
「お互いのプライベートな部分も出したいと思うんだ。花元さんはOKもらったが、塚本さんはまだなんだ。確認してもらえる?スーツ姿だけではないカジュアルなスタイルで撮ってもいいか……」
「……はっ、はい」
「あれ?……どうした。今日は、いつもより弱気だな……俺が交渉してこようか?」
「大丈夫です。何でもありません。私が交渉しますから。私の仕事なので……」
「それでこそ、秋帆だ」
あつしさんはそう言って私の頭を撫でた。撫でたというかわしゃわしゃされた。
「何するんですか?髪がボサボサになっちゃったじゃないですか~」
「大丈夫。秋帆はどんな髪でも可愛いから……」
耳元で囁くあつしさん。
なんでこの人は、こんなにチャラいのですか?
いつもこんな感じだ。本当困る人。でも仕事はできる。だから文句は言えない。
このやり取りを、イライラして見ている人がいたなんて私は、知らなかった。
私は、休憩をしている滝野さんと塚本さんのところに行った。
「お疲れ様です。今日は、お忙しい中ご対応頂きまして、ありがとうございます」
私は2人に御礼を言った。
「いいえ、こちらこそありがとうございます」
「……」
滝野さんは、すぐ答えてくれたのに、蓮翔は何も言ってくれない。
やっぱり嫌われてるのかな?
へこみそうになる気持ちをグッと堪えた。
その瞬間、目が合った。
あれは……。
怒ってる時の顔。何故だかわからないけど高校の時もよく見た顔だ。私、何かしたかな?
「社長……」
滝野さんが蓮翔に話しかける。
「あぁ、すまない。山中さん、今日はありがとうございます」
「……いえ、こちらこそ。お忙しい中来て頂き、ありがとうございます。それで大変申し訳ございませんが、塚本さんのプライベートのファッションも撮りたいとカメラマンが言ってまして……スーツ以外の服を着て写真を撮っても構いませんか?」
蓮翔は、一瞬考え込んだ。
「いいですよ。ただあまり時間がないので手短にお願いします」
「ありがとうございます。それではカメラマンに伝えてきますので、失礼します」
私は深くお辞儀をし、カメラマンの所へ向かった。
「蓮翔、いいのか?雑誌が出たら余計オンもオフもなくなるぞ」
「今もないから……」
「まぁ、確かに」
「それに、俺は仕事に生きるだけだから」
「……お前なぁ、あんなに態度に出ていて、その言葉を言うか?」
「ははっ。確かに。やっぱり秋帆は、俺が奪う」
「そうこないとな。でも手強そうだな」
「それでこそ、秋帆だから」
「まぁ、頑張れよ」
「あぁ……」
2人がこんな会話をしていたなんて……。