140字物語
緊張から彼と手を繋げなくて、服の袖を掴む
だけで許してと思いながら、彼の隣を歩く


徐々に彼の隣を誰にも譲りたくなくなって、私は彼の手を握った


「無理しなくてもいいのに」


そう言って彼は笑う


「……してないよ」


捕まえていないと、君が離れて行ってしまうような気がしたの


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