私の彼氏は、寄生虫について詳しいらしいです
そう声を漏らした麗子ちゃんは、佳に近づくと何かを呟いた。そして、「頑張れ！」と佳の背中を叩くと、「じゃあね」と私に手を振って去ってく。

「……佳、麗子ちゃんに何を言われたの？」

佳に問いかけると、佳は「……しっかり加奈を守りなよ……彼氏なんだからって……」と答えた。

「……麗子ちゃんらしいや」

苦笑して、私と佳は釣りを始めた。



「わぁ……！美味しそう」

夜。私は、出来たての肉を皿に取る。今、私たちはバーベキューをしてるんだ。肉、野菜、魚がコンロの上に並べられてる。

「あっつ！」

肉にかぶりついた佳のお父さんは、1度口に入れた肉を皿に出した。

「汚らしい！外でそんなことしないの！」

「ご、ごめん……熱くて……」

佳のお母さんの言葉に佳のお父さんは、しゅんとする。

「冷ましてから、食べたら良いのに……」

「早く食べたいの！」

「それは、分かるけど……」

私と佳は、佳の両親の会話を聞きながら苦笑することしか出来なかった。



「痛い……痛いよぉっ！！」

誰かの声で、私は目を覚ます。時計を見てみると、もう7時を過ぎていた。

……この声は……。

テントから出ると、別のテントのある場所に佳が立ってる。
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