私の彼氏は、寄生虫について詳しいらしいです
何事かと他の人もテントから出てきてた。

近づくと、陸くんは……いや、麗子ちゃんの家族はお腹を押さえて蹲ってた。

「……何があったんだ?」

佳と佳のお父さんは、キョロキョロと辺りを見渡してる。

「ねぇ……佳」

「あぁ、加奈……おはよう。ここまで痛がるってことは、寄生虫が原因かもしれなくて……」

「どんな寄生虫?」

「……例えば、アニサキス、とか」

アニサキス……食中毒を起こす寄生虫の一種か。確か、生魚を食べることで感染するんだっけ。

佳のお父さんは、寄生虫学者。そのおかげで、佳は寄生虫学者になれるんじゃないかってぐらい、寄生虫について詳しい。

私もちょっとは、寄生虫について詳しくはなったと思う。

「……あ、あれが原因じゃない?」

私は、麗子ちゃんのテントの近くに置かれてる刺身を見つけた。それを、佳のお父さんは観察する。

「…………いた!アニサキス!早く、麗子たちを病院へ!!」

佳のお父さんの言葉に、私たちはすぐに動き出した。

他にキャンプに来てた人も手伝ってくれたおかげで、すぐに麗子ちゃんたちを病院に送ることが出来た。



あれから1か月。何とか麗子ちゃんの家族は、回復した。
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