ベジタブルハンバーガー

って、思ってしまう…



「ほらー、やっぱりー
食べれないじゃないですか…」



「ホントだ…
上野くんの言うとおり…」


そう言って彼女は笑った


「上野くん、ポテト食べれる?」



「うん…じゃあ、オレ残り食べますね」



「昔は食べれたのに…」



「昔って…」


オレも笑った


どの時代だよ



「もっと楽しめばよかったな…」



「え?」



「上野くんみたいな時
もっと楽しめばよかった…
なんか私、真面目だったからさ」



「楽しむって?例えばなに?」



「なんだろー…
んー…そーだなー…

お泊り会とか…
バイトもしてなかったしな…
あと、彼氏もいなかったし…
少女漫画みたいな人が理想だったから」



「で、今は楽しんですか?」



「今は…んー…
今も特に…
上野くんは、つまらない大人にならないでね」


そう言ってすぐに彼女は付け足した


「あ!今日は楽しいよ!
ありがとう
一緒に来てくれて

あ、そろそろ時間だね…
行こうか…」



「はい」




ずるい…




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