ベジタブルハンバーガー

「はじめまして
若杉と申します」



ルカ、緊張してるかな?



「はじめまして
乃愛の母です
乃愛からいつも聞いてます
乃愛が入院した際もありがとうございました」



「いえ、こちらこそ…
梨ありがとうございました
美味しくいただきました」



「乃愛が食べたんでしょ
ごめんなさい
ホントに、この子…」



もぉ…ママ!



「ホントに…いい子ですよ
オレには、もったいないなって
いつも思います」



ママが私を見た


なに?



「乃愛、小さい頃から
病気が多くて、ひとりっ子なので
ワガママに育ったかもしれません

最近の乃愛は
いつもルカさんの話ばかりで…
想像通り、いい方そうで安心しました

昔から高校卒業したら結婚するって
乃愛の夢だったんです

好きな人とずっと一緒にいたい
いつも旦那さんの隣にいたいって…」



「ねぇ、だからママいいでしょ
ルカと一緒に住んでも…」



「ノア、ソレ、オレのセリフだから…」



「えっ、あっ…」



「ノアさんを幸せにしたいと思ってます

交際してまだ日は浅いですが
オレはノアさんのことが
ホントに大切です

ノアさんに出会えなかったら
オレ…わからなかったことが
いっぱいあります

年上なのに恥ずかしいですが
ノアさんに教えられたこと
気付かされたこと
たくさんあります

ノアさんがオレの隣にいたいと
思ってくれるなら
結婚したいと思ってます
それはまた日を改めて
挨拶させてください

高校卒業したら
一緒に暮らしたいと考えてます

もちろん…」



ママ、泣いてる…



「ちょっと、ママ、泣かないでよ!」



「あ、スミマセン…
ひとりっ子で
大切な娘さんなのに…」



「…よろしくお願いします
乃愛のこと…

こんなに真剣に想ってくれてる人なら
きっとパパも賛成だと思うから…
今日は、仕事でいなくて
ごめんなさいね…」



「それも
ノアが…
ノアさんが教えてくれたことです
真剣にノアのこと、好きです」



ルカ…



「ホントに、ありがとう…」



「ママ、ソレ、私が言うところだから…」



ママもルカも私も笑った



「ルカ、ありがとう

大好き!ルカ!」




卒業式終わったら

すぐに引っ越すからね、ルカ



待っててね




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